IT小僧の時事放談

フェアトレードスマートフォン Fairphoneは、ビジネスとして成立するのか?

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フェアフォン3

フェアトレードコーヒーとかフェアトレード・チョコレートって
ちょっとおしゃれなスーパーとかで見かけることがあります。

他の商品より 少し値段が高く販売しています。
実際にコーヒーとか試してみると 不味いわけではないけど飛び抜けて 美味しいとか というわけでもない
(好みもありますのでIT小僧の感想です。)

このフェアトレードの製品群にスマートフォンがあることをご存知ですか?

今回のIT小僧の時事放談は、
フェアトレードスマートフォン Fairphoneは、ビジネスとして成功するのか? 
と題して、オランダのメーカーが手がけた「Fairphone」について考えてみよう。

最後まで読んでいただけたら幸いです。

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フェアトレード

最初にフェアトレード(Fairtrade)てなんだろう?
というところから はじめてみよう。

コーヒーや紅茶、バナナやチョコレート。日常を彩るたくさんの食べ物が世界の国々から私たちの手に届けられています。それらを生産している国、人々のことを考えてみたことはありますか?

日本では途上国で生産された日用品や食料品が、驚くほど安い価格で販売されていることがあります。一方生産国ではその安さを生み出すため、正当な対価が生産者に支払われなかったり、生産性を上げるために必要以上の農薬が使用され環境が破壊されたり、生産する人の健康に害を及ぼしたりといった事態が起こっています。

生産者が美味しくて品質の良いものを作り続けていくためには、生産者の労働環境や生活水準が保証され、また自然環境にもやさしい配慮がなされる持続可能な取引のサイクルを作っていくことが重要です。

フェアトレードとは直訳すると「公平・公正な貿易」。つまり、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す「貿易のしくみ」をいいます。

フェアトレードジャパン
https://www.fairtrade-jp.org/about_fairtrade/

「3分でわかるフェアトレード」というビデオがあるのでこれをみるとよくわかります。

かつて欧米などが行ってきた 植民地政策の搾取行為によって成り立っていた「不公平貿易」に対して「公平・公正な貿易」をしようとする運動です。

コーヒーやチョコレートの原料であるカカオ豆などの一部の生産地では「劣悪な労働条件で強制的に働かせる」ことで製品ができあがっているという事実があります。

それに対してフェアトレードという運動によって
「従来のものより 値段が高いけど きちんと取引している製品」が増えてきました。

例えば、 Tony's Chocolonely などは、その運動の一つかと思います。

これまでは、コーヒーやチョコレートなど食品が主なフェアトレードの対象になっていましたが、今回のお話は、スマートフォンです。

では、スマートフォンで何がフェアトレードなのか見てみましょう。

低価格化しているスマートフォンの闇の部分

スマートフォンは、低価格化しています。
すでに、普通に使えるスマートフォンは、3万円以下で購入できます。
インドなどでは、数千円のスマートフォンも売られているぐらいですから、その原価ってどのぐらいになるのでしょうか?
もちろん、部品代だけではなく、組み立てる工賃、輸送量、販売費用、さかのぼれば、金やリチウムなどの希少金属の採掘まで行き着きます。

コーヒー豆やカカオ豆と同じような過酷な労働条件で働かさえているのではないだろうか?
1代のスマートフォンに携わっている多くの人たちが、正当な報酬をもらっているのであろうか?

オランダのフェアフォン(Fairphone)という企業は、そこの問題に取り組んでいます。
https://www.fairphone.com/en/

Fairphone 3

エシカルフォンと呼ばれるスマートフォンが、フェアフォン(Fairphone)から発売されています。

3代目

3というナンバーからわかるように3代目のスマートフォンです。

販売元は、オランダのフェアフォン(Fairphone)
https://www.fairphone.com/en/

フェアフォンは、スマートフォンの部品や素材、製造過程にフェアトレードを取り入れようと2013年に立ち上がったオランダの企業です。

基本的に
「紛争地帯の武装勢力の資金源となる鉱物を使用せず、従業員に人間らしい生活を送れるような賃金を払っている工場で生産したスマートフォン(Fairphone)」
を販売しています。

このスマートフォンは、別名 エシカルフォン(人道的スマートフォン)とも呼ばれています。
その最新モデルが、Fairphone 3です。

基本スペック

OS
Android 9

ディスプレイ
5.65型フルHD

カメラ
12メガ(メイン)
8メガ(インカメラ)

深度センサーや光学式手ぶれ補正機能はありません。

CPU(SoC)
Snapdragon 632

メモリー
RAM 4GB
ROM 64GB

バッテリー
3000mAh

その他
USB Type-C、イヤフォンジャック、4G、Wi-Fi、Bluetooth 5、NFCサポート、デュアルSIM

Fairphone 3パッケージ

パッケージの中は、これだけ、ケーブルもコンセントも入っていません。

付属品
必要ない場合は、含まれません!充電器、ケーブル、イヤホンはありません。

含まれるもの
フェアフォン3
ミニドライバー
バンパー
2年保証
クイックスタートガイド

含まれていない
USB-Cケーブル
充電器

ミニドライバーというのが面白いですね。
自分で蓋を開けてパーツの交換ができるということです。

ミドルレンジのスマートフォン

いわゆる ミドルレンジのスマートフォンです。
国内で購入されているものだとすると 「Motorola moto g7」に該当するでしょうか?
と言ってもmoto g7は、ディスプレイが6.2インチ、水滴型のノッチを搭載、カメラも2眼だし現代的なデザインなスマートフォンです。、比べてみると Fairphone 3は、ベゼルも広く「3年前ぐらいの古臭いデザイン」に見えます。

背面および正面図

お値段

問題は、お値段です。
性能や機能が上位の Motorola moto g7の値段は、
3万円前後

一方 Fairphone 3はとみると
45€(約5万3,000円)になります。

性能が上位のMotorola moto g7に比べて Fairphone 3は、2万円以上高価なものとなっています。

こうしたスマートフォン売れるのでしょうか?

Fairphoneによると
2013年から、Fairphoneは最初に発売したスマートフォン2種で計17万5,000台
Fairphone 3は19年中に42,000台を売り上げ、20年には「さらなる展開」を目指す。

iPhoneやGalaxyと比べたら 小さいマーケットですが、売上が伸びていることは事実です。

Fairphoneの人道的スマートフォンに共感している人が買っていると思ったのですが、どうもそれだけではないらしい。

Fairphoneの目指すもの

少し話を戻してFairphoneについてもう少しお付き合いしてください。

Fairphoneは、3つの方針があります。

  1. 工場の労働状況改善、従業員に人間らしい生活を送れるような賃金を払っている工場で生産
  2. 紛争地帯の武装勢力の資金源や児童労働につながる鉱物を使用しない
  3. 修理しやすく長く使える設計になっている。

工場の労働状況改善

Fairphoneは、中国・蘇州にある台湾のアリマグループ(華宇集団)で生産されています。
生産委託先の工場は、約500人が働いていて、従業員に自社の労働者福祉基金から手当を支給することで最低限の生活を維持できるだけの収入(生活賃金)を得られるよう仕組みになっている。

紛争地帯の武装勢力の資金源や児童労働につながる鉱物を使用しない

スマートフォンは、多くの(希少)鉱物から成り立っています。
スズ、タングステン、コバルト、リチウム、金などの鉱物の採掘に関して鉱物の調達と再利用にあたり、自社で責任を負える方法をとることを目指している。

当面の目標は、「採掘従事者の健康や安全面」「労働環境の改善」となっていて

例えば、コバルト(スマートフォンのバッテリーに使われる)に関して、コンゴ民主共和国の採掘パートナーと協力、「採掘従事者の健康や安全面」と「労働環境の改善」を進めている。

また、リサイクルにも重点を置いていて
Fairphone 3の80%がリサイクルされた部品や素材と発表されている。

修理しやすく長く使える設計

Fairphone 3の耐久年数は5年としている。
5年の間には、故障もあるし、バッテリーの交換も必要となるだろう。

Fairphone 3には、デザインが古臭いというトレードで「修理しやすい」という利点を持っている。

カメラ、スピーカー、バッテリー、ディスプレイなど7つの部品を購入でき
カメラは49.95€、バッテリーは29.95€となっていて、部品を交換することで修理して長く使い続けることが可能になっています。

また、カメラなどは、モジュール交換で性能アップも可能、そのために筐体にネジを使用しています。
確かに、最近のスマートフォンは、バッテリーの交換などできないようになっています。
裏蓋を開けるのも専用の工具が必要になり、修理=交換が主流です。

正面図正面図

Fairphoneのページには、交換パーツのカタログが掲載されている。
https://shop.fairphone.com/en/spare-parts

Fairphoneの人道的スマートフォンに共感している人だけではなく、「修理して使えるスマートフォン」として購入している人も増えているとFairphoneは、コメントしている

「携帯性と頑丈さのほうが、よほど重要なのです」
FairphoneのCEO エヴァ・ガウウェンス

Fairphoneのビジネス

Fairphoneが、どのぐらい売れているかについては、

2017年の売上高 約1170万€(約13億8000万円)という発表があります。
また、累計の販売台数は13万5000台(2017年の発表)となっています。
そのうち、スペアパーツの売り上げが、は62万6000€となっていて、スペアパーツの売上は、まだまだ微々たるものである。

Fairphoneが、「修理しやすい」というアピールがまだ浸透されていないような気もします。

これまでは、オンライン販売が中心だったのですが、現在は、小売販売も開始、欧州で226ヵ所で購入できるそうである。

主な出資者は、2つのファンドで
Pymwymic(Put Your Money Where Your Meaning Is Community)
Dutch Good Growth Fund
2017年は650万ユーロ(約7億6000万円)の資金を調達していると言います。

販売台数を増やすために 格安の中華製スマートフォンと戦わなければなりません。

Fairphone買いますか?

では、実際にFairphone 3を買うかと言うと微妙な問題で、3万円以下のスマートフォンの性能以下のものを5万円以上で買うかどうかとうのは、Fairphoneの考え方を支持する人以外は、厳しいと思います。

5年、10年以上使えるスマホといっても、この先 スマートフォンの性能アップに対して販売価格は下がるでしょう。

そうなると2万円のスマートフォンを2年毎に買い換えることを選び人が多いでしょう。
部品交換できると言っても最新のデザインがオシャレなスマートフォンを選ぶと思います。

ましてや、日本では、現実的に技適が通過していないので原則使えません。
※まだ欧州がターゲットですが・・・

フェアトレードコーヒーやフェアトレード・チョコレートのように
「高価でも 安価なものと差がない商品」は、厳しいのと同じです。

Fairphoneの理念として共感できる人だけの商売では実際には厳しいと思います。

まとめ

フェアトレードは、古くは19世紀にオランダの東インド会社が行なっていたという植民地の搾取についての暴露本が発端になっていると言われています。

「グーグルは2020年までに自社のハードウェアを再利用可能な材料だけで製造できるようにすると宣言」

デジタルデトックスとかデジタルウェルビーイングとか、脱デジタルの流れも出てきました。
「長く使える」というFairphoneの理念は、追い風になるような気もします。
ただし、理念は素晴らしいけれど、ビジネスとして成功するかは、わかりません。

※今のところは、日本には、入ってこないと思います。

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