IT小僧の時事放談

【大規模プロジェクト】日本の銀行って毎年東京スカイツリーを建てられるほどのカネをシステムの維持に使っていたこと 知っていますか?

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システム障害はなぜ二度起きたか みずほ、12年の教訓(日経BP Next ICT選書)

東京スカイツリー 行ったことありますか?
東京タワーの老朽化とビルの高層化で電波塔として高さが足らなくなってきたことで
「来るデジタル放送」を主軸にテレビやラジオの電波塔としての役割を果たすために2012年完成しました。

建設費は周辺整備の費用を除けば、約400億円です。

今回のIT小僧の時事放談
【大規模プロジェクトの】日本の銀行って毎年東京スカイツリーを建てられるほどのカネをシステムの維持に使っていたこと 知っていますか?
と題して、銀行(金融機関)がどれだけ大きな金額をシステムに使っているかについて考えてみよう。

小難しい話をわかりやすく解説しながらブログにまとめました。
最後までお付き合いいだただけたら幸いです。

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みずほ銀行

みずほ銀行の新システム移行は、2019年7月予定されている1回を残すのみとなりました。
当ブログでは、これまで「みずほ銀行のシステム」について何度か記事にしました。

みずほ銀行システム統合 16年目の春を迎えられるか?

みずほ銀行が誕生したのは、2002年 みずほホールディングス傘下であった 第一勧業銀行 富士銀行 日本興業銀行の分割・合併 みずほ銀行とみずほコーポレート銀行が誕生しました。 2013年 みずほコーポ ...

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みずほ銀行は、第一勧銀、日本興業銀行、富士銀行が、2002年に合併して誕生しました。
ところが、3銀行の権力争いのため、システムの合併が難航、結局、3つの銀行のシステムを残したまま、ブリッジという手法で連結するという方法を選ぶことになりました。
システムの決定が(権力争い)で遅れに遅れ、「間に合わないという現場の声を無視」してゴーサイン

結果、数ヶ月以上、まともに動かない状態が続き大混乱を起こしました。
不眠不休の復旧作業でエンジニアの何人かが救急車で運ばれ、自殺する人も出たとか出ないとか

当時、みずほ銀行は「呪われたシステム」とも噂されました。

大規模なシステム障害を何度か起こしてきたみずほ銀行は、2012年から基幹システムのリニューアルを開始しました。
数度のスケジュールが変更になり、2018年完成、現在、旧システムからの移行で最後の1回を残すのみとなりました。

その規模は、世界的にもあまり例を見ないほど巨大なもので

開発費用 4000億円オーバー
開発工数 推定20万人月

目もくらむような一大プロジェクトです。

しかし、完全移行をまたずに

みずほフィナンシャルグループは、勘定系システムを含む固定資産の減損損失として、約5000億円を2019年3月期決算に計上しました。

とっとと「ケリをつけたかった」のでしょうか?

ところが、このシステム、完成したあとも、莫大なカネがかかるというのをご存知でしょうか?

毎年 東京スカイツリーが建造できるカネ

「メガバンクや大手保険会社などは年間のIT予算が軒並み500億円を超えます。」
衝撃的な数字です。

システムに毎年これだけのおカネが、かけられていること ご存知でしたか?

冒頭で
「東京スカイツリーの建設費は周辺整備の費用を除けば、約400億円」
という話をしましたが、

日本の金融機関は、毎年、ITの費用だけで東京スカイツリーを1つ建造するだけのおカネがかかっているのです。

どうりでシステムの面倒をみているSIerという企業は、儲かっているはずです。

FinTech

FinTechという金融革命が、10年前ほどからはじまりました。
そして日本でもスマートフォンを使った決済など新たな金融関連サービスを提供するFinTechベンチャーが登場しています。

彼らは、従来の勘定系システムに比べ低コストでシステムを構築できるブロックチェーン技術を使い次々と新しいサービスを開始
金融におけるIT投資のトレンドが、ここ数年で加速度的に変わっているのです。

みずほ銀行は、巨額投資に見合う収益が出せるのか?

旧3行のシステムの機能を満たす大規模システム

開発費用 4000億円オーバー
(東京スカイツリーが、10個以上建造できる金額です。)

そして、毎年のようにかかる 数百億円の維持費用
みずほ銀行は、この巨大なシステムにかかった投資を回収できるのでしょうか?

海外からも多くのFinTechを武器にした企業がやってくるでしょう。
国内のベンチャー企業も低コストとスピードでサービスを展開
銀行が思いもつかないアイデアで勝負して来ることは確実です。

日本の経済を支えてきた 「昭和の都市銀行」とは、時代が違い、スピードが勝負の分かれ目になってきました。

みずほ銀行は、それら多くのライバルと勝負しなければなりません。
システムの改変もこれまで以上のスピードが要求されるはずです。

歴史は繰り返す。

4000億円の費用と6年の時間をかけてつくったシステムは、

「大型コンピューターとCOBOLで組まれた巨大システム」



「複数のサーバーを組み合わせて Javaなどで組まれたシステム」

に置き換えたと言ってもいいでしょう。

もし、ものすごく先の見通せる金融エンジニアがいて、ブロックチェーン技術とか導入されていれば、次々と新しいサービスを展開できるので、IT小僧の見解が間違っていたことになります。

これって、COBOLをJavaに書き換えただけじゃないのか?

それは、さすがにない!だろう

中身は、最新の銀行業務になっていると思うけどね

最新のシステムは、年間400億円は、かかっていないと思いたいのですが・・・

J.Score

2017年9月25日、みずほ銀行とソフトバンクが設立した合弁会社「J.Score」は、■FinTechを活用した個人向け融資サービス「AIスコア・レンディング」の提供を開始しました。

でも。この会社、みずほ銀行本体ではないのです。
あくまでも「みずほ銀行とソフトバンクが設立した合弁会社」なのです。

もちろんシステムは、別になっているはずです。

毎年 東京スカイツリー一個分のコスト

今後、みずほ銀行本体は、4000億円かけたシステムの面倒を見続けなければなりません。
毎年 東京スカイツリー一個分のコストがかかるシステムを維持することになります。

さすがに今は、そこまで費用はかかっていないと思いますが、

リストラで身軽

弱小ブロガーが心配しても仕方がないのですが、メガバンクも生き残りをかけての戦いが始まっています。

最初にカネのかかる、支店の統廃合、ATMの共同利用化などでコストを減らし
もっとも簡単にコストを減らすことができる。

リストラの実行です。

「銀行に入れば一生安泰」

今から30年ほど前は、そんなことを言われていました。
でも、そんなものは、もうないのです。

銀行だけではなく大手IT企業、製薬会社、家電 みんな、リストラを実行し始めました。
しかも

「相談したかのように45歳以上が対象」

45歳になんか恨みでもあるのでしょうか?

残ったのは?

巨額の費用をかけたシステムが、おカネを食べながら生きながらえる。

そんなところでしょうか?

大規模プロジェクトの終焉

旧来の大規模プロジェクトは、「みずほ銀行」で終焉を迎えることでしょう。

「多数の技術者を投入して人海戦術でシステムを開発」に頼ってきたIT企業も淘汰されるのは間違いありません。

「人手不足」と言っていますが、

IT企業は、景気が悪くなったら

「一番最初にITの計画中止が、発表されます。」
「ITなどという 形のないものにカネがかけられない。」
「不便なものは、努力と根性でやれ」

まぁここまで「昭和な経営者」は、いないだろうけど、ITの予算が真っ先に削られるのは間違いありません。

受注しきれないほどの案件など 一瞬で消し飛んでしまいます。
気がついたら、「人が余っている」なんてことを これまで何度も見てきました。

スマートフォンのゲーム業界は、少しやばくなってきたようなニュースも流れ始めました。
ゲーム業界も淘汰がはじまっているようです。

JALの例

JALは、2019年、新システムの運用を開始しました。
今までのシステムを捨て去り、スペインの企業の航空関連のパッケージを利用しています。
大きなトラブルもなく、切り替えは成功だったようです。

成功の秘訣は、余計なカスタマイズをしないこと
これは、パッケージやERP全般に言えることですが、会社の業務にシステムを合わせるのではなく
業務をシステムに合わせることが重要です。

企業の基幹システムは、それほど大きな差は、ありません。
適切なERPなどを契約して、Cloudと合わせて運用すれば、トラブルも少なく、余計な費用も発生しません。

銀行もすでに同じようにパッケージを使うところが増えてきました。
銀行業務もどこも大差ないわけですから、業務を合わせればよいのです。

欧米の企業は、非生産部門に余計なコストをかけていません。

日本の銀行もERPやAI、Cloudを利用し始めるところがでてきました。
以前、ブログに記事を書いたので読んでみて下さい。

航空産業も基幹系のクラウドの時代「 JALCOM」&「JALPAS/I」を「Altea」に完全移行

「沈まぬ太陽」という映画ご存知ですか? 渡辺謙主演で3時間を超える超大作、途中でトイレ休憩がありました。 JALのお話をベースにした見ごたえのある映画です。 物語と同じようにJALは、放漫経営のツケで ...

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まとめ

東京スカイツリーはテレビ/ラジオ放送などの送信を担う新たな電波塔として構想から十数年に及ぶプロジェクトの末に2012年に完成しました。

テレビは、視聴する人が減り、大河ドラマも10%を切る時代となり、海外からNetflixなどのインターネットのコンテンツが、大量にやってきました。
テレビ局もネットで地上波の番組をみせようテレビ局独自または、Tverなどで積極的にインターネットに活路を見出そうとしています。

ラジオは、radikoが登場しネットでラジオを聴く時代なっています。

テレビもラジオも「電波と受信機の時代」は、おわりつつあるのです。

せっかくつくった 東京スカイツリーは、「来るデジタル放送」の前に「電波からインターネット」へと急速に代わりつつあるなかで、既存のビジネスの延長線上にあるインフラでとどまってしまうのでしょうか?

と言っても東京スカイツリーは、中継基地や災害時には、重要な役目をもつだろうし、観光資源としても大きな収入はあるでしょう。

しかし 銀行などの巨大システムは、どうなるのでしょうか?
また、何年後に新しい銀行業務に耐えられないので新システムを構築するのでしょうか?

次期システムは、おそらく、クラウド&パッケージになるでしょう。

どちらにしても費用がかかり続けることには間違いありません。

日経 xTECH/日経コンピュータ参照
https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00720/042300001/

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