IT小僧の時事放談

クラウド勘定系に移行をはじめた銀行システム コスト削減だけが目的ではないところに注目

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みなさんが、普通に使っている銀行
ATMで「お金を積んだりおろしたり」するとき

その背後では、多くのデータと多くのプログラムが連動して動いています。
口座の情報は、瞬時に更新されてWeb通帳で確認しても預金の時差は、ありません。

今回のIT小僧の時事放談は、
クラウド勘定系に移行をはじめた銀行システム コスト削減だけが目的ではないところに注目
と題して
「銀行の生き残りは、システムにあり」
について 小難しい話をわかりやすく解説しながらブログにまとめました。

最後まで読んでいただけたら幸いです。

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銀行のコンピュータシステム

銀行のシステムは、大型コンピュータの歴史と言って良いと思います。

どこかにあるデータセンターにタンスのような機器がフロアーいっぱいに設置されていました。
コンピュータを冷やすために、冷たい風が吹き荒れて、ハードディスクの音などが入り混じり
ゴウゴウという騒音の中で動いていました。

たくさんのプログラムとデータが、行き来しながらおカネの管理をしています。

さすがに今は、コンピュータも小型化されて、タンスのような機器は減っていますが、基本
「デカイ コンピュータ」が動作していることには間違いありません。

このようにコンピュータやソフトウェアなどの情報システムを使用者(ビジネス利用の場合は企業)が管理する設備内に設置し、運用することを
「オンプレミス」
と呼んでいます。

ところが、この「オンプレミス」をクラウドに置き換えようとする動きが出てきました。

銀行のシステムは、どこに向かってゆくのか考えてみましょう。

その前に銀行業務について簡単にご説明いたします。

銀行業務

銀行は、預金などの管理の他に多くの業務があります。
その中の主要な業務は、「預金」「貸付」「為替」の3つです。

預金

普通預金、各種定期預金、当座預金などのおカネの管理です。

貸付

預金で預かったお金を資金が必要な人に貸し出す業務です。
企業に対する貸付だけではなく、住宅ローンをはじめとする個人向けの貸付も含まれます。

為替

お金を別の銀行にある他の口座に送ったり、手形や小切手の代金を受け取ったりする業務です。

勘定系システム

「預金」「貸付」「為替」を銀行の主要業務といいます。
この主要業務を処理するのが、一般的に「勘定系システム」と呼ばれています。

その他のシステム

「情報系システム」、「国際系システム」、「証券系システム」、「対外系システム」、「営業店システム」
銀行によっては、呼び方も変わるし、これらに属さない業務を動かしているシステムがたくさんあります。

オンプレミスシステムとパブリッククラウド

まずは、言葉の説明から

オンプレミスシステム

コンピュータやソフトウェアなどの情報システムを使用者(ビジネス利用の場合は企業)が管理する設備内に設置し、運用すること、または、システム

クラウド

インターネットなどのコンピュータネットワークを経由して、コンピュータ資源をサービスの形で提供する利用形態である。
ウィキペディアより抜粋

パブリッククラウド

クラウドの中でも一般利用者を対象に提供されるクラウドサービスのことです。

インターネット経由の一般向けサービス。狭義のクラウドコンピューティングはパブリッククラウドのみを指す。オンラインで提供するサービス。要はクラウドを部分的に貸与するサービス。
ウィキペディアより抜粋

代表的なクラウド

御三家ともBig3とも言われるサービスが有名です。

AWS(Amazon Web Services)

Microsoft Azure

Google Cloud Platform

詳細に知りたい方は、別途 検索してもよいですが、これから話をする上でざっくりと記憶の片隅においておいてください。

銀行のシステムをパブリッククラウドへ

今まで銀行のシステムは、「オンプレミスシステム」でつまり自社で持っていた(レンタル)システムでしたが、これらを運用するには、莫大な費用がかかります。

年間にかかる費用(保守料)として規模によってですが、数億~数百億かかっています。
年々、経営が悪化している銀行としては、このシステム費用を削減したいと考えるのが経営者の考えるところ
そこでシステムの主にコンピュータj本体を自社で抱えるのではなく

クラウドの上で構築する。

という考えが出てきます。
特にメイン業務「勘定系」をクラウドで運用

これを「クラウド勘定系」と言います。

この「クラウド勘定系」でしかも「パッケージを使って運用」する銀行が出てきたということです。

北國銀行

石川県を地盤とする北國銀行は、クラウド勘定系の導入を決定
日本ユニシスのオープン勘定系パッケージ「Bank Vision」「Microsoft Azure」で動かす予定
2021年5月の稼働

紀陽銀行

和歌山県の紀陽銀行は、勘定系システムのバックアップセンターに置いてある待機系システムなどを「Microsoft Azure」に移す方針。
待機系システムなので普段は、使わないため、従量課金のクラウドの方が運用コストを抑えられると判断

ソニー銀行

富士通のパブリッククラウド「FUJITSU Cloud Service for OSS(旧K5)」に切り替える方針。
現在は、オンプレミスのLinuxサーバーを使っている。
稼働は2020年以降とする。
ソニー銀行は富士通が開発中のクラウド勘定系の第1号ユーザーになる予定

もともとソニー銀行は、2013年に銀行業務の周辺系システムを「AWS(Amazon Web Services)」を採用
その後、AWSに順次移行を行ってきた。
2019年、米オラクルのERP(統合基幹業務システム)パッケージ「Oracle E-Business Suite」で構築「財務会計システム(総勘定元帳)」をAWSで動かすことを計画中

ジャパンネット銀行

ジャパンネット銀行は2018年3月、勘定系と位置付ける対外チャネル系システムの一部をオンプレミスからNTTコミュニケーションズの「Enterprise Cloud」に載せ替えた。
今後、他のシステムにおいてパブリッククラウドへの移行を検討中

三菱UFJ銀行

三菱UFJ銀行は、以前ブログで書いたのですが、将来を見据えて検討中

MUFGが「クラウドファースト」を打ち出して一年

基幹系システムのクラウド移行が加速する MUFGが「クラウドファースト」の方針を打ち出して約1年 一方、みずほフィナンシャル・グループが、16年の歳月をかけてシステム統合に漕ぎ着けようとしています。 ...

続きを見る

現在は、ネット銀行が中心ですが、地銀、メガバンクも動きを開始しています。
コスト削減が一番の目的と思われますが、今のシステムをある意味「捨ててまで」クラウドに移行するのはなぜか?

ここには、銀行の将来がかかっているらしい。

キーワードは、「FinTech」(ふぃんてっく)です。

FinTech(ふぃんてっく)

最近、ニュースや新聞などの経済コーナーでたびたび出てくるキーワードです。

Fintech(英: financial technology)とは、Finance(金融)とTechnology(技術)を組み合わせた造語であり、ファイナンス・テクノロジーの略。 「ICTを駆使した革新的(innovative)、あるいは破壊的(disruptive)な金融商品・サービスの潮流」
ウィキペディアより抜粋

要は、銀行などの既存の金融機関に対するアンチテーゼとしてFintechは、誕生してきました。

代表的な国内のFintech企業

株式会社マネーフォワード
家計を一元的に管理できる

株式会社bitFlyer
仮想通貨取引所を運営する企業

株式会社メタップス
業界最安値の手数料を誇るオンライン決済、ビッグデータを活用したローンの選定や金融機関とのマッチング

シンプレクス株式会社
金融とITのプロフェッショナル集団を抱え、コンサルティング

株式会社お金のデザイン
ロボアドバイザーによる「おまかせ運用」

つまり
インターネット大手を中心に異業種がAI(人工知能)などを駆使して金融サービスを手掛けてきたため、従来の銀行間の競争だけでは生き残れない時代になってきたのです。

低金利時代により、銀行の収益が悪化、メガバンクもリストラを行うほど厳しい時代です。
そこで従来の費用がかかる「勘定系システム」をパッケージとクラウドで運用してコストダウン
同時にクラウドを使ったビックデータとAIなどIT技術を活用、新しい商品や提案をユーザーに提案してゆく

コストダウンだけではない、ITを駆使するためにもクラウドが必要になってきたのです。
ITに遅れを取るような銀行は、生き残れない。

そんな時代になっているようです。

まとめ

北國銀行では、日本IBMにアウトソーシングしていた開発業務を2005年に自社開発に転じました。
ITに関わる要員が増えて、自社開発に向かっています。

銀行も外部に発注していたシステム開発を自社開発を始めるところが出てきました。
自社開発でないと、開発のスピードが決定的に違います。

欧米では、金融機関の多くは、自社開発でシステムを開発しているところが多くなってきました。
外部に発注していたのでは、競争に負けてしまうからです。

金融系以外の企業でも少しずつ「外部に丸投げ」ではなく、自社開発をはじめました。
最近、一般企業でシステム要員を募集しているところが増えてきました。

この先、ITとAIが、企業の浮き沈みを握っているという時代になってきたようです。

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