IT小僧の時事放談

みずほ銀行システム統合 16年目の春を迎えられるか?

更新日:

みずほ銀行が誕生したのは、2002年

みずほホールディングス傘下であった
第一勧業銀行
富士銀行
日本興業銀行の分割・合併
みずほ銀行
みずほコーポレート銀行が誕生しました。

2013年
みずほコーポレート銀行が旧みずほ銀行を吸収合併して
「みずほ銀行」が誕生しました。

最初の3行の合併から16年
一時は、絶望とも言われた
勘定系のシステムが、2018年6月に統合されると発表がありました。
関係者の皆様 本当にご苦労様でした。

第3回目の移行作業、無事に終わりました。
関係者の皆様お疲れ様でした。

次回の以降予定は、10月6日~10月9日 
旧みずほ銀行 口座データ移行(6店舗)が予定されております。

今回の「IT小僧の時事放談」は、
「みずほ銀行システム統合 16年目の春を迎えられるか?」
と題してこれまでの経緯とこれからについて考えてみました。

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今回も小難しいことをなるべく簡単にして記事にします。
最後まで読んでいただけたら幸いです。

銀行再編

1999年当時の都市銀行とよばれた銀行名と開発ベンダー

三菱銀行 IBM
富士銀行 IBM

住友銀行 NEC

第一勧業銀行 富士通
さくら銀行 富士通
東京銀行 富士通

三和銀行 日立
東海銀行 日立
日本興業銀行 日立

4社が担当していました、富士通日立が最大勢力です。

都市銀行再編(メガバンク誕生)
三菱銀行+東京銀行
⇒東京三菱銀行
IBM

さくら銀行+住友銀行
⇒三井住友銀行
NEC

第一勧業銀行+富士銀行+日本興業銀行
⇒みずほフィナンシャル・グループ
富士通/IBM/日立

東海銀行+三和銀行
⇒UFJ銀行
日立
⇒東京三菱UFJ銀行
IBM

こうしたシステムの合併では、力関係で統合システムの取捨選択が行われます。
そのため、富士通と日立は、最終的に銀行のシステムのメインストリームから去ってゆくことになります。

2002年04月01日のトラブル

第一勧業銀行+富士銀行+日本興業銀行
⇒みずほフィナンシャル・グループ
富士通/IBM/日立

3銀行合併でシステムが3つ
通常だったら1つのシステムに口座をコンバートするのが通常のやり方
ところが、3つのシステムを活かしたまま、接続するという、非常にリスクのある方法が選ばれました。

2002年04月01日合併初日 それは、発生しました。

  • 現金自動預入払出機(ATM)の障害が発生
  • 公共料金の自動引き落としなどの口座振替に遅延
  • 約3万件の二重引き落とし発覚

遅延は
遅延口座振替に遅延は4月1日だけで105,000件に達し、翌日以降の積み残しとなり、連鎖的に大量の未処理が発生、4月5日には遅延数は250万件にまで増加し混乱が続きます。

復旧するまで約1ヶ月かかりました。

■原因

  • 3つのシステムを残したいという3行の主導権争いによる方針決定の遅れ
  • 方針決定の遅れによるスケジュールが厳しくなり、十分な試験ができないまま、本番実行
  • 経営陣が、試験が充分でないことを把握していたのに実行した。
  • 統合時期が、4月1日という 一年でもかなり取引量の多い時期を選んだ

細かな技術的な問題は、取り上げませんが、「経営陣の主導権争い」が根本原因です。
なんとかなるだろう?
と考えるシステムに対する認識の甘さが露呈しました。

なんとかなるだろう?

なんともなりません。

2011年03月15日のトラブル

2011年03月15日 それは、発生しました。

  • 融資や振り込みなど一部のオンライン・サービスを始めることができない。
  • 16日午前8時、店舗に設置したATMが止まったまま
  • 未処理が積み残り、振り込み処理の完了は3月24日まで続く

■原因

  • 震災義援金の振込依頼が殺到
  • 夜間処理で処理すべきデータの量が多すぎてシステムダウン
  • 未処理のまま翌日に持ち越し
  • 更に振込依頼が殺到、処理しきれずにシステムダウン
  • システムダウンのため手動でシステム処理を実行
  • ATMの起動処理を失念したためATMが稼働しない。

これは、震災直後の義援金の多さによる夜間処理のトラブルに人為的ミスが重なった例です。
夜間処理で処理しきれなかった場合の想定ができていなかったことが問題です。

銀行は、日中は、オンラインシステムを稼働
夜間は、夜間バッチ処理と言って日中の取引などを一気に処理をします。
この夜間バッチが、翌営業日までに終わっていないと ATMなどが動作できません。

ただ、他の銀行も振込が増えていたはずなのですが、なぜ ここだけトラブルが起こるのか?

なぜ2回目が発生したか?
・1988年に稼働したシステムに追加してきたため、システムが複雑化してブラックボックスのようになっていた。
そして
・2002年04月01日の大規模障害で失敗を恐れるために旧いシステムを使い続けていた。
つまり「システムの先送り」が原因だった。

新システムは「MINORI(実り)」

みずほ銀行は経営主導で勘定系システムの全面刷新と完全統合を決定

3つのシステムの機能を満たす巨大システムを一から作り直すという大規模な開発は、なかなか進まない。
・2016年3月末の開発完了が延期

開発にかかる投資額は、4000億円オーバー
開発工数は推定で20万人月

これほど大きなシステム構築は、なかなかありません。

切り替え時期

みずほ銀行は2018年2月15日、勘定系システムの統合に向けた最終移行スケジュールを発表した。2018年6月11日から9回に分けて、約450のみずほ銀行店舗などの口座データとATMを現在の勘定系から新たに構築したシステムにつなぎ替え、2019年上期に全ての移行作業を完了させる。みずほ銀行の誕生から16年、二度の大規模システム障害を教訓に4000億円を超える資金を投じ進めてきた世界最大級のシステム刷新・統合プロジェクトが最後にして最大の正念場を迎える。
日経XTEC

切り替え時期は、2018年6月9日から 開始して半年ほどの時間をかけてシステムの切り替えを行う。

すでに昨年7月には、試験完了
50回以上の切り替えリハーサルを実施
しかも、経営陣も巻き込んでのリハーサル

準備万端のはず・・・

今後の移行についての話

全部で9回の移行が待っている。 みずほ銀行システム移行大作戦

10年以上の年月と4000億円の費用をかけた 「みずほ銀行システム移行」 第3回目までの移行は、無事に終わりました。 次回の以降予定は、10月6日~10月9日  旧みずほ銀行 口座データ移行(6店舗) ...

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まとめ

これだけのシステムを0から構築するとは、凄い

部外者なので勝手なことを言えるのですが
銀行系のパッケージ(IBM)があるのにそれを使ったほうがよかったんじゃないのかな?
ネット銀行系は、オープン系勘定システムを使っているところが多いのですが、メガバンクは難しいのでしょうか?

開発開始から完成までに6年以上かかっているので、初期の設計とか、改変が多そうだけど大丈夫???かな?
初期開発のシステムやデータベースがバージョンアップしているはずですが、初期に作られたプログラムは、大丈夫なんでしょうか?
自分より、遥かに優れたエンジニア達が担当しているので大丈夫でしょう。

でも、万が一! 万が一ですよ
システム移行前に必要な現金を手元に置いておいたほうがよいかも知れません。
もう一度言います。
万が一ですよ・・・

携わったエンジニアの皆さんご苦労様です。
そして、ここからが、勝負です。

無事に完了することを祈っています。

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参照資料
http://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00001/00053/?P=1
http://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/mag/nc/18/020800015/022200002/
日経XTEC

http://biz-journal.jp/2015/01/post_8709_2.html
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